年齢と身長体重を下の計算フォームに入力して自分の基礎代謝量を把握しておこう。 併せて1日に必要なカロリー量も計算できる。ダイエットで減量を進めるにはこのカロリー以下を目指そう。 1日の消費カロリー計算
基礎代謝とは
動かなくても消費するカロリー量
基礎代謝(きそたいしゃ)とは、人が生きていくための必要最低限なエネルギーの消費のこと。
何もせずにじっとしていても消費され、心臓が動いたり、呼吸をしたり、体温を一定に保ったりなど、体内で常に行なっわれている活動のこと。
基礎代謝で使うエネルギー量は基礎代謝量という。 つまり、毎日自動的にカロリーを消費してくれるから、ダイエット女子の大切な味方!
「基礎代謝」と「代謝」の違い
そしてよく聞く「代謝を上げる」、「代謝が悪い」などの「代謝(たいしゃ)」とは、人間が生きていくために体の中で行なう化学反応全般のこと。新陳代謝の略。
つまり基礎代謝は、人間の体の中の代謝の一部だけど、その内の60%ほどを占める(下のグラフの黄色い部分)。
ちなみに、夏より冬の方が代謝が高くなる。 外気温が低いから、体が体温を一定に保とうとエネルギー消費を多くすることがその理由。
太りやすい人は代謝が高い?
代謝には大きく2つの意味があって、シンプルに言ってしまえば「太ること」と「痩せること」の両方を指す。
体内の化学反応が活発に行われることが「代謝」なので、実は「太りやすい=代謝が高い」ということになる。
だから「痩せるために代謝を上げる」とは言えても、「代謝が上がれば痩せる」という表現は厳密には間違った言い方。
基礎代謝量の平均値一覧
女性の年齢別基礎代謝量の標準値は下の表の通り。
12歳~14歳をピークに加齢とともに基礎代謝量は減っていく。男性と比較して女性の基礎代謝量が低いのは、体格と筋肉量の違いが大きな要因。
性別 | 女性 | 男性 | ||
年齢 | 標準体重 (kg) | 基礎代謝 (kcal/日) | 標準体重 (kg) | 基礎代謝 (kcal/日) |
1~2歳 | 11 | 660 | 11.9 | 730 |
3~5歳 | 16 | 840 | 16.7 | 920 |
6~7歳 | 21.6 | 910 | 23 | 1020 |
8~9歳 | 27.2 | 1040 | 28 | 1140 |
10~11歳 | 35.7 | 1240 | 35.5 | 1330 |
12~14歳 | 45.6 | 1350 | 50 | 1550 |
15~17歳 | 50 | 1270 | 58.3 | 1570 |
18~29歳 | 50 | 1180 | 63.5 | 1520 |
30~49歳 | 52.7 | 1140 | 68 | 1520 |
50~69歳 | 53.2 | 1100 | 64 | 1380 |
70歳以上 | 49.7 | 1030 | 57.2 | 1230 |
消費カロリー平均値一覧
男女別、年代別の一日の消費カロリー量平均を、運動量別に三段階で表にした平均値が下の通り。
性別 | 女性 | 男性 | ||||
運動の頻度 | 少 | 中 | 多 | 少 | 中 | 多 |
10~11歳 | 1,850 | 2,100 | 2,350 | 1,950 | 2,250 | 2,500 |
12~14歳 | 2,150 | 2,400 | 2,700 | 2,300 | 2,600 | 2,900 |
15~17歳 | 2,050 | 2,300 | 2,550 | 2,500 | 2,850 | 3,150 |
18~29歳 | 1,650 | 1,950 | 2,200 | 2,300 | 2,650 | 3,050 |
30~49歳 | 1,750 | 2,000 | 2,300 | 2,300 | 2,650 | 3,050 |
50~69歳 | 1,650 | 1,900 | 2,200 | 2,100 | 2,450 | 2,800 |
年齢とともに低下する基礎代謝量
基礎代謝が下がる原因
加齢以外の意外な落とし穴として、女性の場合はダイエットそのものが基礎代謝を落とす原因になっている場合もある。
せっかく筋トレや有酸素運動をしても、その後の栄養補給をしないことで脂肪とともに筋肉まで落としてしまい、一旦体重が減ったように見えても長期的には基礎代謝が低くい体質を作っている可能性があるから。
基礎代謝が低下すると何が問題?
毎日、何もしなくても消費してくれるカロリーの量が少なくなるのだから、簡単に言えば「痩せにくい体質」になっている、ということ。
少しでも痩せたいと思っているダイエット女子にとって、痩せにくい体質のまま毎日を過ごすなんてとっても効率が悪い。
だから、基礎代謝が高い体質になることがダイエットの近道!と言われるのはそういった理由。
基礎代謝量を上げる方法
生活習慣の改善で上げる
- 健康体を維持する
- 睡眠不足を改善する
基礎代謝の内、大部分を占める内蔵のカロリー消費。だから健康な体を維持することは、ダイエットの基本中の基本。
特に睡眠は美容と健康、ダイエットに代謝、とにかくあなたの全てに影響してくる大切な時間だから夜更かし習慣は改善したい。
運動で上げる
- 筋肉量を増やす
- 体を動かし心肺機能を向上させる
体の中のエネルギーを燃焼させ、新たに外部から取り入れる。そういった循環があなたの体の代謝を高める助けになる。
食事の改善で上げる
- 食事を抜かない
- 栄養を取る
ダイエットでの大きな勘違いが「食事を取らなければ痩せる」というもの。 確かに短期的には体重が落ちるかもしれないけど、そんな不健康なダイエットは長続きしない。
だから、基礎代謝を高めるという意味で体がしっかりと働くためには、不規則な食生活を改めて、バランスの良い食事が大切。
基礎代謝を上げる食べ物・飲み物
栄養素
- チロキシン
- カフェイン
- アドレナリン
- リコピン
- カプサイシン
- アホエン
- ナットウキナーゼ
- ジンゲロール
- ビタミンE
- ビタミンB1
- カルシウム
- ルチン
- スルフォラファン
- オメガ3脂肪酸
- カテキン
- 硫化アリル(アリシン)
- ショウガオール
- リジン
- アラニン
- プロリン
- アルギニン
- 亜鉛
食べ物
- 生姜
- にんにく
- 唐辛子
- トマト
- ネギ
- 玉ねぎ
- ニラ
- らっきょう
- かぼちゃ
- さつまいも
- 大豆
- 玄米
- 納豆
- 昆布
- わかめ
- 牡蠣
- ハマグリ
- しじみ
- 帆立
- 小エビ
- イワシ
- イカ
- さば
- 鮭
- しらす
- サワラ
- アジ
- うなぎ
- 卵
- 鶏肉
- 豚肉
- アーモンド
- クルミ
- ゴマ
- 落花生
- チーズ
- 麩
- 牛乳
- パイナップル
飲み物
- コーヒー
- 緑茶
- 豆乳
- 甘酒
- 昆布茶
- 生姜湯
- ココア
サプリ
ダイエット部では、基本的にサプリの常用はおすすめしていない。出来る限り一般の食材を調理した食事から自然に摂るスタイルを推奨している。
でも、どうしてもサプリで手軽に基礎代謝を上げたい場合には、前述の栄養素が含まれているサプリもアリ。
もちろん、あくまでメインの食事を摂った上での補助として考えて欲しい。
計算式
この章は読み飛ばして大丈夫だけど、念のために計算式の詳細はこうなってる。このページの冒頭で紹介しているツールの計算式はこちら。
基礎代謝量の計算式
女性の場合は、
基礎代謝量(BMR)=(0.1238+0.0481x体重+0.0234x身長-0.0138x年齢-0.5473x性別)x1000/4.186
※国立健康・栄養研究所の式
1日に必要なカロリー量の計算式
基礎代謝量(kcal) x 運動量(1.2 or 1.375 or 1.55 or 1.75)= 1日に必要なカロリー量(kcal)
基礎代謝量はあくまで目安
まず前提として、基礎代謝量を正確に数値として計測することはかなり難しい。
人種や性別、職業や身長、体重、年齢、ストレスの大小、筋肉、脂肪、運動量、室温などなど、様々な要因で変わり、一人ひとり、全く違うもの。
こちらで紹介しているものも含めて、世の中の計算式はあくまで目安として覚えておいて欲しい。
体重計・体組成計
より正確には専門の機関による呼吸を測定する方法があるけど、他の手軽な手段としては基礎代謝測定機能付きの体重計がある。
ただ、市販の体組成計は特別な計測を行なっているわけではなく、入力した年齢や性別、身長の情報を元に、実測した体重と組み合わせて前述の計算を行なっているに過ぎない。
それでも、体重計に乗るだけで代謝量を手軽に測定しくれるため、1日の消費カロリーの目安を把握するには悪くない。
基礎代謝・代謝の用語集解説
基礎代謝率=BMR(Basal Metabolic Rate)
体が生命の維持をするために必要とするエネルギーの消費率
基礎エネルギー消費量=BEE(Basal Energy Expenditure)
一日の合計エネルギー消費量=TEE(Total Energy Expenditure)
基礎代謝(約60%)+活動代謝(約30%)+DIT(約10%)で構成される。
食事誘発性熱産生(しょくじゆうはつせいねつさんせい)=DIT(Diet Induced Thermogenesis)
食事をした後、食物を消化したり分解、吸収などのために消費されるエネルギー。食事をした後体が温かくなるのはこれが理由。
安静時代謝=RMR(Resting Metabolic Rate)
室温でじっと座っている時のエネルギー消費。基礎代謝の約1.2倍と言われている。
身体活動レベル=PAL(Physical Activity Level)
TEEをBMRで割ったもの。
まとめ
この記事では基礎代謝と1日の消費カロリーについて解説した。
年齢や身長体重によって基礎代謝は、ほぼ一定の範囲内であるけれど、運動習慣などによってプラスして消費カロリーは変わってくる。
代謝を高く保つには規則正しい生活習慣や食事も大切。
ダイエットのために食事を抜くと、長期的にはカロリー消費が少なくなって太りやすい体質を作る原因にもなる。 だからダイエットの基本は、結局は以下の3つ!
- よく運動して
- よく食べて
- よく寝る
あまりに当たり前すぎて、ダイエットの近道を探していた人には残念に思うかもしれないけど、うまくいってない人ほど意外とその当たり前ができていないことが多い場合もある。
もう一度、基本から見直して、しっかり燃焼する代謝の良い体作りを目指そう!