「肩甲骨下」と「二の腕裏」の2箇所を指でつまんで脂肪厚を測り、「性別」、「身長」、「体重」を入力!計算ボタンを押すと「計算結果・判定表示」に体脂肪率が出る
目次
体脂肪率とは

体脂肪率とは
「体脂肪率」とは体重に対する脂肪の割合。
同じ身長・体重であっても、体脂肪率の差によって肥満度は大きく違う。一見スリムでも、実は体脂肪率が高い「隠れ肥満」の人も多い。
脂肪は悪く捉えられがちだけど、そもそも人体に必須のもの。
体を動かすために毎日のエネルギーを作り出したり、健康を維持したりするために欠かせない大切な。、女性の見た目の面でも美しいカーブを作るために必須の
そして「体脂肪」には、「皮下脂肪」、「内臓脂肪」の2種類がある。
見た目に影響「皮下脂肪」
「皮下脂肪」とは、皮膚のすぐ下に付くつまめる脂肪。見た目に大きく影響がある。女性の場合は、太ももやお尻、二の腕やお腹に付きやすい。
エネルギーの備蓄だけでなく、体温の維持や外部からの衝撃からお腹の赤ちゃんを守るために、お腹周りに脂肪が付きやすいのは、女性の宿命と言える。
痩せ体型でも意外とある「内臓脂肪」
「内臓脂肪」とは、腸の周りなど内蔵に付く脂肪。つまめない。
比較的簡単に付きやすいけど、逆に落としやすい脂肪でもある。外見は痩せていても、内臓脂肪が多い場合もあって、男性に付きやすい脂肪。
内臓脂肪の多さは体重とはあまり関係が無くて、足や手は太くはないのにお腹だけぽっこり出ている体型は、内臓脂肪の多さが原因でもある。
内臓脂肪が多い状態は、いわやる「メタボ(メタボリックシンドローム=内臓脂肪症候群)」と診断される基準にもなっている。
増やしたいのは「除脂肪体重(じょしぼうたいじゅう)」
除脂肪体重とは全体重から脂肪を除いた体重で、LBM(Lean Body Mass)とも略される。
除脂肪体重は、要するに体重の内、筋肉や内臓、骨や血液など、脂肪以外の全ての重さのこと。
体脂肪率を下げるには、この除脂肪体重を上げることが解決策の一つになる。
現実的に除脂肪体重を上げる方法としては、内臓や骨の量を大幅に増やすことはできないので、筋肉量を増やすことを指す。
減らしたいのは「体脂肪量」
女性が体脂肪率を落とす際に、1番意識したい点が、体脂肪量を減らすこと。
体重を減らす目的で極端な食事制限をしてしまうと、脂肪量を減らしつつも筋肉量も減らしてしまう場合も多く、ダイエット失敗の一因ともなっている。
それを避けるためにも、体重だけを意識するダイエットではなく、体脂肪率や体脂肪量を意識したダイエットがおすすめ!
女性の理想的な体脂肪率
体脂肪率に国際的な基準は無いけど、ここでの体脂肪率計算では下の基準を参考にしている。
痩せ | 標準(-) | 標準(+) | 肥満 | |
女性 | 20%未満 | 20~25%未満 | 25~30%未満 | 30%以上 |
男性 | 15%未満 | 15~20%未満 | 20~25%未満 | 25%以上 |
女性の場合、体脂肪率が10%台というのは並大抵の努力がなければ実現しない数値。体型維持のため、一般人以上に時間とお金と費やしているモデルや女優レベルの話。
実際のところ、女性の体脂肪率は21%~27%前後であれば平均的な体型といえる。
一般的には、30%以上で肥満と判定されるけど、体脂肪率30~35%の人の体型はいわゆる「ぽっちゃり」の範囲と思って良い。
35%を超えてはじめて、ぽっちゃりを超えた肥満体型と考えるべき。
体脂肪率別の体型目安
体脂肪率別の体型の目安をまとめると下記の通り。
- 20%以下…痩せ型でガリガリまたはボディビルダー体型
- 20%前半…痩せ型の標準体型
- 20%後半…健康的な標準体型
- 30%以上…ぽっちゃりで丸みのある体型。
- 35%以上…肥満と言われる体型
多くの女性が憧れるモデル体型の体脂肪率は約20%前後。スタイルが良い人気モデルでも、体脂肪率20%を切っている人は多くない。
これからダイエットをして体脂肪率を減らしたい人は25%以内を目指すのがちょうどいい。体脂肪率25%以内を目指せば、程よく女性らしく健康的な体型を維持できる。
体脂肪率の測定方法
体脂肪率を測定するには、体脂肪計を使うのが一番簡単。
体脂肪率は「体脂肪量(kg)÷体重(kg)×100」で計算できるので、体脂肪量をはかる体脂肪計や専用の体重計があると手っ取り早い。
体脂肪計
一般に販売されている体脂肪計や体組成計の多くは、「生体インピーダンス法」という、体内に弱い電流を流して体脂肪率を計測する方式が多い。
体内の水分量により結果が変わりやすいから、入浴後や食事後などは不正確に出やすい。
体脂肪計を使わずに体脂肪率を測定する方法1
体脂肪率は、下記の計算式で算出することも可能。
まず「身長×身長×22」で標準体重を計算。
そのうえで「体脂肪率=(自分の体重-標準体重)÷標準体重×100」をする。
体脂肪計を使わずに体脂肪率を測定する方法2
全く別の方法として、この記事で採用している体脂肪率の測定方法。
本来は「キャリパー」という専用の測定器具を使って、訓練された測定者が行なう皮下脂肪の厚さを測定する方法。
上腕背部と肩甲骨下部の肉脂厚をはかり、計算式に当てはめれば体脂肪率が分かる。
脂肪の厚みをはかっておけば、その後のダイエットして再度計測した時に成果が目に見えるのでおすすめだけど、測定する人によって誤差が出やすいのが欠点。
体脂肪率の計算方法
体脂肪率の計算式は以下の通り。
体脂肪率の計算式
Brozekの式
体脂肪率(%)=(4.570÷(身体密度)-4.142)×100
身体密度の計算式
NagamineとSuzukiの式(g/cm³)
女性の身体密度=1.0897-0.00133×脂肪厚合計(mm)
男性の身体密度=1.0913-0.00116×脂肪厚合計(mm)
体脂肪率とBMI(肥満率)との違い
体脂肪率とBMIの違い
- BMI:簡単だけど正確ではない
- 体脂肪率:多少面倒だけどBMIより正確
BMIは簡単だけど正確性に劣る
BMIは身長と体重の割合から肥満度を示す指標。
ものすごく簡単に計算できるだけあってどうしても限界がある。
例えば、全く同じ体型(肥満度)だったとしても、身長が高い人はBMIも高くなって肥満と判定されやすい。
逆に、身長が低い人は肥満度も低く出やすい。
その他にも脂肪が少なく筋肉質の人はBMIは高く出てしまうことや、筋肉が少なく脂肪が多い隠れ肥満の人を見つけ出すことができない。
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体脂肪率はより正確だけど少し面倒
その点、体脂肪率はより細かく肥満度が分かると言える。
前述の、筋肉質や隠れ肥満、身長が高い/低い人の場合にも、より正しく肥満度を調べることができる点はBMIよりも優れている。
ただし、ここで紹介しているキャリパー法による体脂肪率測定方法は、身長体重以外にも二の腕の裏と肩甲骨下の脂肪厚を測らなければいけないから、少し手間が掛かる。
しかも、正しく脂肪厚を測ること自体が不正確になりやすいから、その点もデメリットと言える。
体脂肪率が増える理由
体脂肪率が増える理由は、主に3つ。
- 基礎代謝の低下
- 糖質の摂取過剰
- 運動不足
体脂肪率が増える理由は、体重が増える理由とほぼ同じ。
中でもポイントとなるのは「基礎代謝の低下」。基礎代謝が落ちると体脂肪が燃えにくくなる。
太りやすい体質の人は基礎代謝の低い人が多い傾向がある。
体脂肪率の減らし方
ここからは、体脂肪の減らし方を紹介。
体脂肪を効率的に減らしていくために、気を付けるポイントは大きく分けて4つ。
- 適切な摂取カロリーを知る
- バランスの良い食事を摂る
- 適度な運動をする
- 代謝をアップさせる
以下では、これらに取り組む時の注意点や方法を伝えていく。
体脂肪率の減らし方1:適切な摂取カロリーを知る
体脂肪を減らすには、まず過剰なカロリーを摂らないことが第一。
手始めに、あなたの身長・体重・年齢・運動量から、自分の適正なエネルギー量を調べる。
計測した推定エネルギー量をもとに、食生活を見直していくことで、自分の身長・体重に適した体脂肪率を目指すことが可能。
基礎代謝量の計算は下の記事から。身長と体重、年齢と日頃の運動量から簡単に計算できる。 続きを見る
【基礎代謝の計算】1日の目標カロリーを把握してダイエット計画
体脂肪率の減らし方2:バランスの良い食事を摂る
体脂肪を落とすには、バランスの良い食事が欠かせない。
消費カロリーと摂取カロリーをきちんと把握して食事内容を考えることが大切。
無理な食事制限をして摂取カロリーを減らしすぎると、エネルギー不足で筋肉量が減ってしまうため逆効果。
タンパク質を多めに食べる
体脂肪を落とすための食事で大切なのは、三大栄養素のバランス。
体脂肪を落としたい人は、炭水化物を減らして、タンパク質を増やすのがいい。
なぜなら、タンパク質は筋肉をつくる役割があるから。
筋肉量が増えると、脂肪が燃焼しやすくなる。
栄養バランスの目安
PFC(炭水化物・タンパク質・脂質)バランスの目安は下記の通り。
- 炭水化物…20%~30%
- タンパク質…40%~50%
- 脂質…20%~25%
体脂肪率を下げるための食事には、高タンパク低カロリーの食材を取り入れるのがおすすめ。
体脂肪率の減らし方3:筋肉を付ける運動をする
健康的な体を維持するには、やっぱり運動が必須。体脂肪率の改善を意識した運動面では2つのアプローチがあって、それは脂肪を落とす有酸素運動と、筋肉を付ける筋トレ。
有酸素運動
有酸素運動は比較的ゆるめの運動をすることで、体内で酸素と脂肪を使ってエネルギーを作るもの。
一般的には「激しい運動をしなければ痩せない!」というイメージが強いと思うけど、効率良く脂肪を燃焼させるには、実は軽い運動の方が向いている。
だから、運動が苦手な人でもあきらめずに体を動かすことが大切。
少し早歩きのウォーキングや、階段を使ったりこまめに歩く生活習慣が、脂肪を燃焼させる有酸素運動になる!
筋トレ
特に体脂肪を落とす運動で効果的なのは筋力トレーニング。前にも述べた通り、筋肉は体脂肪を落とすのに絶対不可欠。
前出の通り、体脂肪率を落とすには大まかに言ってしまえば、筋肉量を上げると良い。
体脂肪率改善のための筋トレは、重量的に体脂肪率が下がる点と基礎代謝量が増える点の2つの効果がある。
腹筋・スクワットなど、家でできる簡単な筋トレからはじめるといい。
体脂肪率の減らし方4:代謝をアップさせる
基礎代謝をアップさせることで、体脂肪の燃焼率は一段と良くなる。
基礎代謝は加齢によって減少していくが、それ以外にも無理な食事制限や不規則な生活により、身体の機能が正常に働かなくなると代謝は悪くなる。
女性の基礎代謝は15歳をピークに徐々に減っていくため、年齢に応じて食生活や運動量を見直していくことが必要。
間違ったダイエットをすると、基礎代謝が落ちて不健康な身体になり、体脂肪が減らない体になってしまうので要注意。
女性の基礎代謝量の平均値一覧はこちら
まとめ
「体脂肪率を減らしたいけど、どうすればいいの?」体脂肪率についてお悩みの女性も多いはず。
女性の体脂肪率の理想値や効率的な減らし方など、今回は、女性の理想的な体脂肪率や効率的な体脂肪の減らし方を説明してきた。
「最近体重が減りにくくなった…」、「お腹周りがたるんできた…」。こんな心配がある女性は体重だけでなく「体脂肪率」に注目!
でも、体脂肪は、内臓や関節を守ったり、体温調整を行なうために必要なもの。体脂肪率が少なければ少ないほど良いというわけでない。
健康的で美しい体を維持するには、自分の体型に適切な体脂肪率を知っておくことが大切。
食事管理と適度な運動で、理想のスタイルを目指そう!